茶入、茶碗、水指、建水、蓋置、
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茶の湯に使われる道具は多岐にわたりますが、その中でも陶磁器の道具はその半数以上を占めているのではないでしょうか。母が茶の湯を楽しむ傍らにいて、私は茶道そのものよりも茶陶器などの道具達に魅せられておりました。はじめは茶会や茶道具展で良いものに触れる機会を楽しんでいましたが、道具の手触り、風合いなど、見れば見るほど、触れれば触れるほどにそれだけでは満足できなくなっていきました。土から伝わる温もりや深みに自ら触れたくて陶芸教室に通い始めました。でも肝心の「焼」の部分を人手に委ねてしまうことが残念で、土いじりを始めて1年目に裏庭に窯を築きました。始めは灯油で焼く窯でした。初心者の無謀な試みでしたから、買い込んだ土や釉や窯の前で、本を片手に立ち往生、試行錯誤の繰り返しでした。今でもその状況から抜け出したわけではありませんが、少しずつ作る喜びを感ずるゆとりが出来てきたと思います。公害の問題などもあり、今は管理のしやすい電気の窯へと変えました。小ぶりの窯が三つ、裏庭に置いてあります。 荒々しい土をただ練り続けながら感じる心の静まり、形作りや釉掛けをしながらの空想の楽しみ、窯開けの瞬間の気持の昂ぶり、土から得られる喜びは無限です。 茶陶器とは、茶の湯の点前に使われる茶入、茶碗、水指、建水、蓋置、更に床の間に置く花入、香を入れる香合、そして菓子器の八種が主なものといわれています。 私の拙い作品ですが、これから少しずつご紹介させていただきたいと思います。 |
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