強い陽射しが照りつける八月にもこの季節ならではの茶事や茶稽古があります。早朝に朝顔の一輪を挿して客を迎えたという利休の逸話も残る朝茶をなさる方も多いようです。知川庵では茶事は致しませんが、盛夏らしい茶稽古として冷水点をして涼を取ります。風炉釜は片付け、火の気の無い茶室でガラスの器を使っての点前です。お茶も氷が浮かぶ冷水で点て、花も菓子も涼やかさをテーマに、用意します。 |
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上中央:水指(釜と水指を兼ねています) 中段右:茶碗、茶器 手前左:建水一式 |
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ガラスの器に水を入れ、ブッカキ氷を浮かべます。蓋の変わりにツワブキの葉を乗せました。 蓋は木製の割蓋が一般的ですが、夏の風情を目でも感じたいとの思いから葉蓋を用意しま した。葉は、蓮の葉を使うのが基本のようですが、手に入らない場合は、器を覆う大きさの つわぶき、里芋、八つ手の葉などで代用します。 一点前ごとに葉蓋を開け、その都度畳んで建水に片付けますので、人数分の葉を用意します。 |
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茶器:棗 渦潮 曇りガラス 茶碗:平茶碗 河原撫子絵付け 耐火ガラス 茶巾は千鳥に畳んであります。冷水点の時の茶巾は千鳥畳みか絞り茶巾(水をたっぷり含ませてちょっと捻った形) にします。絞り茶巾の場合は、点前の中に茶巾を絞り、畳み変える動作が加わり、絞る水音が涼を誘うという趣向です。 |
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