七月の茶室

東京の梅雨明けも秒読みの段階のようです。眩い太陽が待った無しにやって来ることでしょう。文月は七夕さま、祇園祭りなど茶室に取り入れたい行事が多く、雰囲気も少し浮き立って華やいだものになっています。凌ぎにくい季節も道具や花や菓子に涼を感ずるものを取り入れ、時を楽しむことにしています。


 
 
 
七月の茶室全景

花入:粽篭(祇園祭に因んで) 花:時のもの


 
 
床の間
軸:松泉多清響

大瑠璃鳥
花入:粽篭

花:ぎぼし、桔梗、蛍袋、松本せんのう、ふしぐろせんのう
花入:民芸篭

花:むくげ、紫陽花、かりがね草、蛍袋、丸葉しもつけ、くがい草、薮みょうが

 
 
棚もの
@米棚
この棚は私共の流祖川上不白が八十八歳米寿を記念して用いた棚で、孤峰棚とも言います。黒真塗、桐木地、桑木地、梨地の4種があります。地板と天板との間に二重の棚があり、13通りの飾り方があります。

茶入:平棗(一位の木) 水指:御深井(おふけ)


 
 A糸巻棚 
この棚は表千家十一代碌々斎が好んだと言われています。青漆爪紅四本柱で、地板は取り外しが出来ます。
地板が嵌めてある場合は、写真左のように水指を置き付けにし、外して用いる場合(右)には、水指を運び出す
ことになります。

茶入:川太郎棗 水指:景徳鎮箪瓢魚紋   


地板が納まっている場合の初座の飾り

地板を外して用いる場合の初座の飾り

 
 
濃茶入と濃茶茶碗

茶碗:井戸茶碗 茶入仕服:縞雲龍紋

茶入:高取大海

 
薄茶器と薄茶茶碗

茶器:川太郎棗  茶碗:平茶碗:槿

 
 
七月の茶菓子

短冊

麩饅頭

干菓子:朝顔

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