六月の茶室

例年よりも早めの梅雨入りとなりました。さつき晴れと言える日は数えるほどだったような気が致します。紫陽花が日毎に勢いを増し、ブルー、白、ピンクと瑞々しく色鮮やかです。雨の日、晴の日と気温の変化は大きくとも、今月の茶室は初夏の装いです。暑気も湿気もさりげなくやり過ごして、涼しげに、軽やかにと設えてまいります。


 
 
六月の茶室全景

 
床の間(鮎解禁の日に)
軸:涼風

鵜飼
花入:鮎籠

花:蛍袋、額紫陽花、河原撫子、露草、苧環
花入:民芸籠

花:額紫陽花、泡盛しょうま、京鹿の子

 
 
棚もの
@四方棚
この棚は桐木地、本柱の棚で、天板が地板より大きめに作られています。このため風炉と置き合わせるより、炉に適していると言われますが、見た目が涼しげなのがこの時期に適しているようにも思われ設えました。

風炉:切合朝鮮風炉(唐銅) 釜:真形(鋳鉄製)  
茶入:平棗(一位の木) 水指:桶川


 
 A瓢棚

勝手付の板を瓢形に繰り抜き、これを棚板にしてあります。客付の柱は、竹の一本柱です。地板は取り外しが出来、嵌めた場合は水指を置き付けます。また外して用いる場合には、水指を運び出すことになります。

風炉:紅鉢 釜:筒形 茶入:棗(延寿の木) 水指:織部  

地板が納まっている場合の初座の飾り

地板を外して用いる場合の初座の飾り

 
 
濃茶入と濃茶茶碗

茶碗:唐津(かわくじら) 茶入仕服:金剛金襴

茶入:楽(ひさご)

 
薄茶器と薄茶茶碗

茶器:棗(延寿の木)  茶碗:馬盥型茶碗

 
 
六月の茶菓子



薔薇の園

水牡丹

フルーツゼリー

紫陽花宴

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