紫陽花色の建水と蓋置
 


土:
釉薬:
焼成温度:
焼成方法:
焼成時間:
口径
口径:
高さ:
高さ:
信楽土
紫陽花釉
1230℃
酸化焼成
7時間
建水:11cm
蓋置:4cm
建水:7.5cm
蓋置:4.5cm

 
 間もなく梅雨の季節を迎えます。そこで水に因んだものをと思い、水指にしようか、建水にしようかと迷った末に、建水と蓋置をセットで作ることにしました。
 建水は使った水を捨てるものですから、どちらかと言えば裏方、目立たないと言うより、目立たせない存在です。皆具一式を置き付ける時と総飾(点前に用いた全ての道具を棚に飾る)時以外は、いつも点前する人の陰に置かれ、表舞台に出ることはありません。施す色も汚れの目立たない地味で濃い目のものというのが一般的なようです。
 でも折角の瑞々しい紫陽花の季節。鮮やかな碧を取り入れ、口作りを花びらのようにした建水と蓋置を作ってみたくなりました。
どちらも轆轤引きの後、口に箆を当てて凹凸をつけ、花びらを模しました。実は紫陽花の花を沢山作り、それを貼り付けたものも作ってみました。でもそれは装飾が過ぎて鬱陶しく、建水の目的に合わないことが作ってみて分かりました。姿、形と用途の程よいバランスを改めて考えさせられました。

 
 

成形完了

素焼後

釉掛け後

焼成完了

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