立鼓の水指


 今月は、桃の節句に因んで立鼓の水指を作りました。
釉薬は再び辰砂です。雛に似合う色をと考えましたら、紅しか頭に浮かびませんでした。
  焼き上がりの予測がしにくい釉薬ですから、中身を見るまで気が休まりませんでしたが、案の定、本焼の結果は焼きが甘く、発色が不完全でした。そこで、温度を30℃上げて、時間も長くし、2度焼きを試みました。その結果、紅がよく発色し、釉の流れが面白い景色を作ってくれました。胴と蓋は予め釉をスポンジで薄掛けしておき、次に胴の頭から浸し掛けしました。
 今までのものに比べて、作品が大きいのと、底を厚めに作っているので、乾燥には3週間近くをかけました。素焼が終ってひびが入っていないことを確かめた時はほっとしました。なんとか雛祭りに間に合いました。

 
土:
釉薬:
焼成温度(1回目):
(2回目):
焼成方法:
焼成時間(1回目):
(2回目):
水指口径:
水指内法径:
蓋:
高さ:
共蓋付高さ:
信楽並、赤混合
辰砂
1250℃
1280℃
還元
7時間
9時間
12cm
9.8cm
9cm
14cm
16.5cm

 

作業の流れ



乾燥7日目

焼後施釉

本焼完了後

蓋と受け口


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