2010年 作り初め 辰砂の茶碗


土:
釉薬:
梅:
焼成温度:
焼成方法:
焼成時間:
口径
高さ:
越前
辰砂
志野
1250℃
還元
7時間
11cm
7.8cm

 

 紅の茶碗に白梅を配して、新春を寿ぐ思いを表したいと思いました。形も杯を思わせる高い高台つきにしてみました。私の意図は、茶碗全体を紅にするというものでしたが、結果は茶碗の下部と口周りに淡い青色が出ています。
辰砂釉薬は、含まれる銅成分の作用で、還元焼成では紅、酸化焼成では青が出ます。
 電気窯での還元焼成には木炭を入れますが、還元焼成が不充分だった理由が量的な要因か、置いた位置の問題かはよく分かりません。図らずもの結果でしたが、これはこれでちょっと面白い気もします。
 こうした自分の思惑や計らいを越えた意外性もやきものの魅力の1つです。自分の意図通りのものが現れるのか、温度や空気の関りで思いもかけない結果が現れるのかと窯開け前は期待感でぞくぞくします。
 でもいざ窯開けしてみると、「やった」と思えるようなものは30に1つ有るか無しかが私の現実です。期待外れのやきものが裏庭に山をなしていきます。

 

茶碗が出来るまで



轆轤成形

高台削り出し後の乾燥

素焼後施釉

本焼完了後

 
1月12日:轆轤引きにて成形
1月13日:高台を削り出し後 1週間乾燥
1月20日:素焼 12時間かけて熱を冷ます
1月21日:冷めた素焼茶碗に施釉 窯入れ
1月21日:本焼 11:00am〜18:00
1月22日:窯開け 11:00am


茶陶作り12ヵ月目次へ

Rurikon