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今日は節分です。正確には春の節分、年4回ある節分の一回に過ぎないのに、節分と言えば2月始めと決めつけているようなところが、世間にも私にもあります。それだけ、いにしえの昔から、日本人の心の中で春待つ思いは、殊更に強いということなのでしょう。 その節分も、神社での豆撒きの行事などは盛んですけれど、 家で豆をまいて、無病息災や福の到来を祈願する風習は、どの位のご家庭に残っているのでしょうか? 子供達が幼かった頃は、日暮れ時ともなると、開け放った窓から、ご近所の子供達の「福は内、鬼は外」と元気な声が聞こえてきたものでした。 雨戸を閉めようと窓を開け、暫くそのままにして外の様子に聞き耳を立てました。外はしーんとして物音一つせず、開け放った窓からは夕暮れの底冷えする空気が忍び込んで来るだけでした。 淋しさがふと心を過ぎります。 |
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しゃりしゃ里と霜ばしらふむあしもとに節分草のはや咲き出ずる
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2011年2月の一首
母のいけたる椿のくれない色をまし春を手まねく寒の茶室へ
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