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陽射しは煌めき、風爽やか、秋晴れの日の心地よさは、気持ちを和ませてくれます。 夏の終わりから初秋の日々、予想を越える豪雨や予期せぬ御嶽山の噴火のために多くの尊い命が失われました。日本という国が、どういう国であったかを再確認するような出来事でした。 穏やかな気候の季節を迎えても、心のどこかに和みきれないものを感ずるのは、自然災害に晒された、ここ数か月の記憶が影響しているのでしょう。 そうした日々の中で、季節と共に訪れる新しい顔ぶれは、心に安らぎをもたらしてくれる有難い存在です。 庭に出てそぞろ歩きながら、目を留める花や実の中に、ふと懐かしい人や出来事に連なる顔ぶれを見つけ、心和み、時に心しめらせることもあります。 瑠璃二文字は、母旅立ちの年に、始めて庭先に姿を見せ、それから今年で3回、毎年訪れてくれるようになりました。 母の人となりと花の姿、様、色が符合するようで、毎年心待ちにする花となりました。 二文字が韮を表わす女言葉であったとはついこの間、知りました。 因みに一文字は葱のことだそうです。 日本の言葉のゆたかさ、美しさを改めて思います。 |
10月7日は母(姑)の99回目の誕生日でした。 賑やかで、楽しいことが大好きだった母へのハロウーン・リースを携えて、お祝いに行くつもりにしていたのです。 ところがその2週間前の早朝突然に、母は眠ったまま旅立ってしまったのです。 いくら思い直しても、心残りは消えません。淋しさばかりが募ります。 明るくてやさしかった母の周りにはいつも温かい空気が流れ、笑顔が絶えませんでした。 「貴女は私の大好きなお嫁さん」と私の頬を撫でながら囁いてくれた母の声が蘇ります。 気持を持て余しながら日が過ぎていきます。 七七忌は今月の末、昨日詠んだ歌を色紙にしたため、その日の墓前に供えます。母の許に、私の思いは届くのでしょうか |
今月の一首
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十月の一首
秋桜花芯に蜂を抱きつつゆらりゆらりと風にまどろむ
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