new 季節の贈りもの
2013年秋(9月〜11月)
 秋とは名ばかり、最高気温が30℃を前後する9月も末の21日、ずっと元気でいてくれた夫の母がふいにと言うほど突然に旅立ちました。い つもと変わらぬやさしい声で、「体に気を付けて下さいね」と励まされたのは、その数日前の電話でのこと、後押しされるのは、いつも私の方でした。心が空っ ぽになってしまったような感覚を抱えたまま、この秋は過ぎていきました。折々に撮った写真を後から見れば、その情景は、淡々とその季節のものがたりを見せ て、聞かせてくれていたのだと、気付きます。
母が、大好きだった紫苑の咲く彼方に旅立った日、彼岸の門口には、大勢の出迎えの人達が待ち侘びていたことでしょう。98歳の天寿を全うした、見事な人生だったのですから。




秋のたより
高い気温が続く9月の始め、空気の中に微かな秋の匂いを
探し出したのか、例年より早く萩の花が咲き始めました。
花数は
僅かですけれど、風に靡く様は秋の風情です。




義母との別れ(9月23〜25日)於:宇部

義母に別れを告げに宇部に赴きました。二人の息子と義妹の4人旅でした。
宇部の家は何時もと少しも変わらぬ佇まい、秋分の日とて、国旗が掲揚してありました。父、母の習慣は、どんな時にも変わりませんでしたから、次を継ぐ義弟の配慮だったのでしょう。

義母の旅立つ空を飛行機の窓から見つめる


宇部空港の夏の空

国旗の立つ母の家は、いつもと変らぬ佇まい


母が眠る奥座敷を玄関から見る

母のために用意された花々

孫たちからの寄せ書き



彼岸花 9月25日
碧い空と入道雲に見送られて発った宇部、
羽田は重い空から雨が降りしきっておりました。

帰り着いた私を、庭先の真っ赤な彼岸花が迎えてくれました。
曼珠沙華、天上の華、花言葉の中に
「また逢う日をたのしみに」という素敵な一言を見つけました。





宇部にて七七忌の法要(10月30日〜31日)

あっという間に義母を彼岸に見送る日がやって来ました。紫が好きだった母の彼岸での名は優誉紫苑大姉となりました。その名の通り優しく、誇り高く、おしゃれな母でした。そして、いつも人に囲まれていた人気者、明るくユーモア溢れた素敵な人でした。

新田家の墓前で


母が静かに生活していた家へのアプローチ

母の終の棲家

母を感じた黄金色の海(飛行機の窓から))






娘の帰国(10月29日〜11月2日)

祖母の告別式に出られなかった娘が、駆け足帰国をしました。
宇部での七七忌に参列するために。
学校のあるノアはお留守番です。ナナチャマへと覚えたての
鍵棒編でリストバンドを編んで、母親に託してくれました。
私の好きなピンクとパープルの二つです。毎日お守りのように
身に着けています。


息子と一緒に娘を成田まで見送りました。お土産は日本のおもちゃ、そして
日本の食べもの(蒲鉾、からし明太子、海苔にお煎餅、ふりかけ等々)
大きなスーツケース2個は満杯でした。帰り道は土砂降りとなりました。


Halloween 
かぼちゃの季節がやってきました。木の葉の紅が少しずつ進み始めて、心地好い天候が続きます。一年中で一番過ごしやすい季節、私が一番好きな季節でもあります。
最近は花屋さんにも飾りかぼちゃが顔を出すようになって、ハロウイーンが日本でも随分定着してきたようです。


いずれもボストンからやって来たジャックオーランタンと幽霊屋敷、
毎月のオーナメントの出し入れが、沈みがちな心をちょっぴり
浮き立たせてくれます。



   
Thanksgiving
いよいよ秋本番、何をするにも快適な季節です。毎年この時期に母達に送っていた カボチャの飾りやパンプキンのパイやプディングは行き場がなくなってしまいました。考え出すと心に冷たい隙間風が忍び込んで、落ち込んでしまいます。楽しく元気に過ごさねば、母達が心配すると 自分に言い聞かせて、カラ元気で家中にカボチャや藁人形を置き、パンプキンのお菓子作りに励んでいます。

玄関のWelcom dolls




照葉が進んで
11月も末になって庭の楓の色付きが急に進んできました。
今年は昨年より進みが早いような気がします。
4本ある楓の内の親木のてっぺんは、もう八割がた紅です。
毎朝の落ち葉かきが欠かせない季節になりました。





    9月、10月、11月  庭の木の花、実と宿根草
気候が良くなるにつれて、花達は勢いを増し、彩り冴えて、花数も増やします。
春、夏に咲いた花が実りの季節を迎え、そこに集まる小鳥たちのさえずりも終日聴こえます。
紅が進み、庭は一年中で一番華やぎ、輝く季節を迎えました。






























 

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