晴れの日の孫の姿を目にせんと
八十路の父は海を越えくる
卒業の記念に娘を撮る吾に
祝いの言葉を人はかけくる
音もなく春は一気に訪れり
ナイアガラの飛沫はげしき船上に
祖父と孫とは寄り添いて立つ
日の丸を背に走り行くランナ|に
その名呼び掛く声はげまして
コ|トを脱ぎし人びと集えり