春の足音

春を告げ役目終えたるメ|プルの

赤き花散る道の端染めて

風の間に未だ雪の香残れども

そを愛でるかにヴィンカ咲きいず

白と黄の蕾ほころぶクロッカスを

ためらわず食む野うさぎの子は

ようやくに二センチに足るメ|プルの

双葉のみどり天仰ぎ見る

遅雪の恐れありしを吾知るも

カ|トに溢るるパンジ|買いぬ

戻りきて憩うギ|スのつがい見ゆ

雛の姿は未だなけれど