初夏を迎えたBOSTON
(2012年5月28日〜6月12日)

4月に就航したばかりの成田、ボストン直行便JL008で、5月28日にボストン にやってきました。
乗り換え無しの13時間の飛行はまことに快適で、日本を28日の11時過ぎに発ち、現地 の同日の同時刻に陽ざし眩しいローガンエアポートに着きました。緑は色濃く盛り上がり、家路を辿る時必ず通るチャールスリバーには真っ白い帆を張った sailing boat が風を切って水面を滑っていました。母の日を境に、ボストンは一斉に夏に向かって扉を大きく開け放ちます。もう遅雪や霜の心配もないからです。 5月、6月は卒業シーズン、結婚シーズン、花と緑と空と水と、ニューイングランドは一年中で一番美しく、活気のある季節を迎えていました。


 
初夏のBeacon Hills

19世紀に、丘だったこの辺りを切り拓いて住宅地とした名残の名称だそうで す。初期に入植した清教徒の子孫が多く住む、高級住宅地と聞いています。
かってこうしたお宅に2、3回Dinnerや afternoon teaにおよばれしたことがあります。ダイニングテーブルや椅子のどっしり感、食器の華麗さ、書斎の天井までの本棚に納まった金文字の背表紙の古く分厚い 本の数々、映画の世界で見たことのある世界が広がっていました。
食事やお茶は、わりに質素で、ワインではなくボストンビール、豆料理や煮野 菜など、主菜以外は素朴な品が出て、それがかえって印象的でした。いわゆるWASP(White Angro Saxon Protestant)と呼ばれる背の高い方達のお集まりに紛れ込んだ、楽しい体験でした。


 
卒業式シーズン

5月末から6月始めはアメリカの卒業式シーズンです。
それが終ると学校は一斉に夏休みに入ります。
新学期は9月、3ヶ月間の休みは長いですね。

下は娘の学校の卒業式風景です。
壇上にいるのは教授や招待客。
ガウンや、首にかけているリリーパイプの色は、
出席者それぞれの出身校を表しています。
(6月3日)

会場はボストンの中心部にあるThe Park Plaza Hotel の大広間。
前方は卒業生、後方はその父兄や友人たちです。

卒業生のアカデミックドレスは一般にはガウン、フード、角帽から
なっています。フードは壇上で、卒業証書の授与のあとに、学長さん
から首にかけて頂いていました。子持ちの学生もかなりいました。

 


 
初夏のCambrige

ハーバード大学は5月末に卒業式が終わり夏休みに入りましたから
街には人影が少なく閑散としています。7月、8月になれば観光客で
賑わうことでしょうけれど。(Cambridge Centerに続く道)

蔦を絡ませたレンガ作りですけれど、
アメリカの何処の街にも必ずあるチョコレートやさんです。

人気の全くない教会(Cambridge Centerのはずれ)


 
初夏のCharles River

チャールス川はポプキントン(ボストンマラソンの出発地点)に端を発し、ボ ストン港に注ぎます。この川の両岸にはハーバード大、MIT、ボストン大などが並び、数多くのボートハウスが点在しています。川面の氷が解ける4月になる と待ち構えたようにヨットやボートが繰り出し、雪の来る11月まで、行き来する舟はこの川の風物詩になっています。

背景はボストンの中心部、オフィイス街です。
(左の高いビルはジョンハンコックタワー、次はトリニティチャーチ、コープ リー周辺)

ボートハウス

背後ははボストンの街




 


 
初夏のConcord

ご存知のようにコンコードはレキシントンと共に、独立戦争の舞台となったアメリカ 史上
に欠かせない重要な場所。負け戦を立て直したというNorth Bridgeはこの街にあり、
当時の農民兵の像と共に、独立戦争のシンボルになっています。街は美しく整えられ、
ゆったりとした敷地に瀟洒な住宅を構える富裕層が多く住む、豊な街でもあります。

下はコンコードセンター。この街の中心地の土曜の風景です。

陽ざしが明るさを増してくると、人々は外へ外へと繰り出します。
これはホテルのテラスレストラン。中ではクラシックなアフタヌーン・ティー
が催されています。優雅さとカジュアルと両方の顔を持つボストンです。

ここは独立戦争当時は戦いのための打ち合わせの場所として
使われた弾薬庫の倉庫だったと聞きます。今はアメリカで
最も古い優雅で贅沢なホテルとして有名なColonial Innです。

 


 
Gardeningの季節
Wilson Farm in Lexington

gardening seasonを迎えて何処のファームも活気付いていました。
Wilson Farmは、Lexingtonにあるボストン子に人気のスポット。
花の苗ばかりでなく、季節飾り、野菜、果物、パイ、パン、チーズ
などの加工食品など、商品が新鮮で豊富だからでしょう。裏方と
して働いている人たちは南米からの移住者です。此処には花の
写真だけ載せますが。

これは入り口

Welcom hanging

花の苗ばかりでなく軒先に吊るすハンギングフラワーの売れ行きが良いようです。

花の種類は日本とあまり違いません。
ペチュニア、ベコニア、キンギョソウ(snapdragon)、デイジィ、ラベンダーな どなど。

 


 
初夏のLittle Field in Littleton

メープルの並木を抜けると急に視界が開け、
フィールドが何処までも広がる緑の世界が現れます。

野原と林と空と



 
 
初夏のMillpond in Maynard


今の時期は水のあるところで は必ずといってよいくらいにカナディアン・ギースを見かけます。3月にカナダから戻り、4月には卵を抱きます。5月ともなれば、雛はすっかり成長して、体 の
大きさは親とあまり変わらないくらいに成長しています。首から上が未だ産毛 のままなので、直ぐに見分けはつきますが。

人を恐れず、傍に近づいてきて、話しかけるような仕草さえします。

池の水辺に咲くハマナス。白い花は始めてみました。

 


 
長い冬をようやく終えて木々が芽吹くのが5月。陽ざしが明るくなって、風が優し くなるこの時期は、海へ山へ湖へと人々は一分でも長く太陽の下で過ごそうと出かけて行きます。良い時期に来合わせて、私も日ごと何かがあるようなイヴェン トフルな時間を楽しみました。ボストンの明るく爽やかな空気を、生き生きとした人々の様子を少しはお伝え出来たでしょうか?もしボストンへいらっしゃる機 会がおありでしたら、是非5月か6月、或いは紅葉の10月にいらしてください。日本からの直行便も出来て、ボストンがグーンと近くなったような気がしてい ます。

 

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